化学結合
化学結合とは
物質を構成する粒子内の原子の結びつきや、物質を構成する粒子間の結合がその物質の性質を決める。その結合について詳しく見ていく。
教科書の32ページから39ページは、教科書の説明ではわかりにくいので、別の方法で説明していきます。教科書の説明とあわせてきちんと理解しておこう。
今まで見てきたように、私達の周りの物質はすべて110種類ほどの元素、特にそのうちのたった数十種類の元素の組み合わせで出来ています。すなわち、
- 110種類(主に数十種類)のどの元素が、
- それぞれ何個、
- どういう形・順番で、
- どういう結びつき方
をしているかによって作られている。今回から、この分子や結晶中で原子の間を結び付けている力(化学結合=Chemical Bond)について学びます。
化学式の書き方
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原則として陽性成分を先に、陰性成分を後に書く。各成分が2種類以上あるときは、アルファベット順にならべる。
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元素の順は次のように決める。陽性から陰性の順番で並んでいますが、本当の陽性、陰性の順でないところもある。
Rn, Xe, Kr, Ar, Ne, He, Fr, Cs, Rb, K, Na, Li, Ra, Ba, Sr, Ca, Mg, Be, Lr, Ac, Lu, La, Y, Sc, Hf, Zr, Ti, Ta, Nb, V, W, Mo, Cr, Re, Tc, Mn, Os, Ru, Fe, Ir, Rh, Co, Pt, Pd, Ni, Au, Ag, Cu, Hg, Cd, Zn, Tl, In, Ga, Al, B, Pb, Sn, Ge, Si, C, Bi, Sb, As, P, N, H, Po, Te, Se, S, O, At, I, Br, Cl, F
(注)Cl, O, Fの順とすることもあります(非金属同士の化合物の場合)。
・・・・Se, S, I, Br, Cl, O, F
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2種類以上の元素が基(原子団)を構成している場合は、陽性成分とみなして先頭におく。
(例)SOCl2, COCl2, NOS
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酸の水素イオンH+ は常に先頭におく。
(例)HNO3(HとNが(2)とは逆)
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非金属どうしの化合物は次の順序で書く。
Rn, Xe, Kr, B, Si, C, Sb, As, P, N, H, Te, Se, S, At, I, Br, Cl, O, F
太字はよくでてくる元素
(例)NH3, H2S, Cl2O, OF2
- 金属どうしの化合物は、元素記号のアルファベット順に並べる。
例)CuZn, AlFe
イオン結合
前回までの授業でイオン結合につていて学んだ。
イオン結合は、電荷を持つ原子や分子が静電気的な力で引き合うことによってできる結合です。このとき、プラスの電荷を持つものは陽イオンと呼ばれ、金属元素や多原子イオンがあります。負の電荷をもつ物は陰イオンと呼ばれ、非金属元素や多原子イオンがあります。
また、イオン結合は固体や液体の集合体の内部で見られる結合で、この物質は、構成するイオンの最小の整数比を示す組成式を用いて表します。