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私たちの身の回りや社会全体で使われている様々な物質を化学の視点から見つめなおしてみよう。
日常生活に深く関わっている物資について
代表的な金属、鉄・アルミ・銅について教科書をよく読んでおくこと。
銅は銅鉱石(黄銅鉱など)を製錬し純度99%程度の粗銅をとりだし、これを電解精錬で純粋な銅をとりだす。
金属の種類には金銀銅をはじめとする重金属とアルミやマグネシウムなどの軽金属がある。金属は単体で使用されたり合金として利用される。
鉄は溶鉱炉に鉄鉱石と石灰石を交互に投入しながら熱風を吹き込んで連続的に製錬され銑鉄とする。取り出された銑鉄は転炉(転換炉)による精錬で炭素などの不純物を燃焼させて取り除き鋼にする。鋼は鉄と炭素を約0.2%~2.0%含む炭素との合金である。これより炭素が少ないものを軟鉄、多いものを銑鉄あるいは鋳鉄という。(精錬:金属の純度を上げる操作)
貴金属をのぞいて金属は酸化物や硫化物の鉱石として存在するため、それらから金属を取り出すことを製錬という。(製錬:鉱石から金属を取り出す方法)
地殻内では酸素・珪素についで多い元素であるが、発見されたのは、1807年にイギリスのハンフリー・デービーにより存在を示され、単離されたのは、18年後の1825年(エルステッド)であり、当初は極めて高価で貴金属として扱われた。
アルミニウムはボーキサイトから得られる酸化アルミニウムを氷晶石と共に溶解し電気分解して取り出す。このときに大量の電力を必要とするためアルミニウムは「電気の缶詰」と呼ばれる。
合金は、金属単体では作り出すことの出来ない性質を複数の金属と混ぜ合わせることによって作り出す方法である。その目的とは、
強度を上げる…ジュラルミン、鋼、青銅など
錆を防止する…ステンレス、ジュラルミンなど
美しくする…真鍮、白銅、洋銀
融点を下げる…ハンダ(錫と鉛の合金)
金属は単体では実現できない機能を求めてしばしば合金にして利用される。私たちが普段目にする鉄も炭素との合金の鋼である。
(銅の合金について)
日本の硬貨では5円玉が黄銅(銅と亜鉛の合金)製、10円玉が青銅(銅と錫の合金)製、50円玉、100円玉、旧500円玉が白銅(銅とニッケルの合憲)、新500円玉がニッケル黄銅(銅と亜鉛とニッケル)という銅の合金である。
(アルミの合金)
アルミニウムは柔らかく腐蝕しやすいため、ほとんどはジュラルミンなどの合金として使用される。
(鉄の合金)
鉄は純粋な状態で使われることはなく、様々な合金として使われる。鉄の合金を鋼(こう)と呼ぶ。代表的なものにステンレス鋼があるクローム18%を含む18Crステンレス,18%のクロームと8%のニッケルを含む18-8ステンレスなどがある。
金属で表面を覆う方法、鍍金。
金属の防食や美的価値を上げるため
防食…ブリキ・トタン・クロームメッキ・金メッキ
装飾…金メッキ・クロームメッキ
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