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アミノ酸がペプチド結合で約100個~数千個結びついた物質である。タンパク質には膨大な種類がある。
ペプチド結合
カルボキシル基とアミノ基が、脱水して結合した物質。ナイロンや動物繊維はペプチド結合(縮合重合)によって結びついたもの。
一分子中にカルボキシル基とアミノ基をあわせもつ物質で、20種類のアミノ酸から3個取り出して並べるだけでも8000通りにもなる。
ひとつの炭素にカルボキシル基(-COOH)とアミノ基(-NH2)がついている化合物でタンパク質を構成する基本単位となる。人の体を作るためにはおよそ20種類程度のアミノ酸が使われている。(タンパク質の項↓参照)
体を作ったり生命活動に使われているアミノ酸であっても、普通の食物の中に普遍的に存在するはずのものは体内で合成する必要がないため、それを合成する能力を持たない。それらは必須アミノ酸と呼ばれ通常は9種類だといわれる。言い換えるとかたよった食事を続けているとこれらのアミノ酸が不足する。正常な生命活動に必要なアミノ酸をイメージするために図のようなアミノ酸の桶(おけ)で示されることがある。
うまみ調味料(たとえば味の素)に含まれるアミノ酸で小麦粉のグルテンから発見されたためこの名前がある。コンブ、チーズ、緑茶などに大量に、シイタケ、トマト、魚介類などにも比較的多く含まれている。タンパク質を作るアミノ酸のひとつであるが、非必須アミノ酸である。動物の体内では神経伝達物質としても機能している。このように人体に有益なアミノ酸はおいしいと感じるように進化しているが、これとよく似たイボテン酸というテングタケという毒キノコに含まれるアミノ酸はグルタミン酸の10倍のうまみを感じるが、同時にグルタミン酸の3~7倍の神経興奮作用も示すため食べると中毒を起こす。
毒キノコ
アミノ酸のうち、普通に食事していれば必ず摂取できるアミノ酸は体内で合成する必要がないため、人体に合成する能力がない。これらを必須アミノ酸という。
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