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ここまでは、物質そのものは変化しない場合について学んできた。これからは、物質がその結びつき方を変える、すなわち他の物質に変化することを学ぶ
化学変化 (Chemical reaction)・・・・・・・・・化学反応(Chemical change)
物質を構成する原子やイオンの組み合わせが変化して別の物資になることを化学変化(化学反応・反応)という。この変化が起きるときに熱の出入りを伴う。Activation_energy.gif
一般に物質が溶けるときは吸熱反応であるが、硫酸や水酸化ナトリウムなど水と反応する物質では発熱する場合もある。
化学変化に置いても、熱の出入を伴う。
一般的には、可燃物質と酸素の化合、特にその内、発熱と発光を伴うものを指す事が多いが、発熱を伴う化学反応全版を言うこともある。また、生体内での穏やかな酸化反応を燃焼ということもある。この燃焼反応を含めてより激しいものを爆発と総称する。
爆発(ばくはつ)とは、急速な膨張を言い、一般的には気体の急速な熱膨張を指す。燃焼による爆発の内、膨張速度(炎の伝播速度)が音速に達しないものを「爆燃(ばくねん)」、膨張速度が音速を超えるものを「爆轟(ばくごう)」と呼んで区別することがある。
このように、化学変化による熱の放出は、状態変化によるものよりも大きなものがある。化学変化による物質の変化と熱の出入りについて詳しく学ぶ。
この化学変化を、式で判りやすく表したものが化学反応式である。ここで、簡単な化学反応を例にして化学反応と化学式について学ぶことにする。
まず、ごく一般的な燃焼についてその反応と、反応の表し方について学ぶ。
化学反応式の説明。
化学変化を化学式であらわしたものを化学反応式という。化学反応式において、左右の辺に含まれる原子の種類とその数は同じである。
化学反応式を化学式を用いて書く場合には、正しい係数が必要であるので、それについて学ぶ。
係数の求め方(右)は重要
係数の求め方
実際の例を元に化学式を書いてみよう。
水素と酸素が反応して水ができる反応について、考えてみる。
とすると、両辺とも水素原子2個、酸素原子1個となる。そこで、分数を整数にするためにすべての項を2倍する。
より複雑な例として、メタノール(CH3OH)が燃焼する化学反応式を考えてみよう。メタノールの化学式は、CH3OHである。
この化学反応式で次のことがわかる。
これらから、メタノールの比重(0.79 (20 ℃) g/cm3)から、メタノール81mlを完全に燃焼させるためには、酸素が3モル、すなわち標準状態で67.2リットルの酸素が必要なことなども、計算できる。
このように、化学式が正しく書け、物質の量が理解できていれば、化学反応における物質の変化のみならず、色々な物理量とのかかわりも求めることが可能となる。
□NH4Cl +□Ca(OH)2 → □CaCl2 +□H2O +□NH3
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