単体とは、純物質のうちで、たった一種類の元素だけでできている物質で、自然界には意外と少ない。元になる成分元素は、一般的に他の元素と結びつくほうが容易なため、単体で存在する元素は他の元素と元々結びつかないか、化学的な変化によって取り出されたものである。
純度をどこまで求めるかで微妙な問題があるが、一般的に自然界に単体として存在するものを見ておこう。
「窒素、水素は単体か?」という質問は適切ではない。なぜなら、それは元素名であって、それを分離して純物質とした場合、当然ひとつの元素で構成されたものではあるが、・・・・
酸素の単体 | 炭素の単体 | 硫黄の単体 |
---|---|---|
酸素 オゾン |
無定形炭素 黒鉛 ダイヤモンド フラーレン カーボナノチューブ |
斜方硫黄 単斜硫黄 ゴム状硫黄 |
2008-02-08 - Doubletのちょっとピンボケに硫黄のとてもきれいな結晶の写真があります。
単体で、生成条件によって異なる性質を持つものは同素体
単一の元素からなる単体であっても、その元素同士の結びつき方の違いによって性質が全く異なるばあいがある。たとえば、炭素の場合は、ダイヤモンド、黒鉛(Graphite)、無定形炭素、フラーレン、カーボナノチューブなど多くの形が存在する。
代表的なものは教科書に書かれている。
硫黄の単体/同素体の実験を行う。→実験方法
黒鉛(Graphite)の実物を使ってその性質を試してみよう。
単体以外の純物質は化合物で、2種類以上の元素(Element)がさまざまな形で結びついている。